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鈴與株式会社(通称:鈴与・すずよ)は、静岡市清水区に本社を置く物流業を営む企業です。持株会社の鈴与ホールディングス株式会社は、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟する清水エスパルスの運営会社である株式会社エスパルスや静岡空港と名古屋飛行場を拠点とする航空会社フジドリームエアラインズなどを傘下におさめます。鈴与株式会社は年商約4,400億円の鈴与グループの中核企業の一つであり、国内の有力企業グループの一つでもあります。

 

鈴与の沿革について、wikiには『1801年、初代鈴木與平(現社名はこの鈴木與平の名前を略したものが由来とされる)が駿河国清水湊で船舶を利用した物流業「播磨屋」を創業。その後明治時代に日本郵船の母体となる「郵便汽船三菱」と安田火災海上(現・損保ジャパン)の母体となる「帝国海上保険会社」の代理店となった。鈴木家に養子入りし、1917(大正6)に家督相続をした六代目鈴木與平(のちに静岡県会議長、貴族院議員などを歴任)が多角経営を始めた。

 

1918(大正7)には、倉庫部門を「鈴与倉庫株式会社」として分離。1929年に缶詰メーカーの「清水食品」、1933年に石油ガソリンスタンドを開設。1936年には会社組織の「株式会社鈴与商店」に改組。その他、1939年までに清水商工会議所、清水木材倉庫、駿遠塩業、清水運送、鈴与機械製作所、清水精機などを設立。1941年には清水食品がマグロのインスリンを薬品として利用することを目指した「清水製薬」を設立』と記されています。

 

鈴与の初代鈴木與平は、三菱グループの創業者・岩崎弥太郎がつくった船会社で、人身売買などの暗黒歴史を有する「日本郵船」と深い関わりがあることが分かります。創業者の六代目鈴木與平(1883-1940)は、wikiによると『明治から昭和にかけての静岡県有度郡上清水村(現静岡市清水区清水)生まれの実業家、政治家。清水市会議長、静岡県会議長、貴族院多額納税者議員等を歴任した。旧名山崎通太郎。2021年現在、鈴与会長を務める鈴木与平は8代目で、孫にあたる。

 

東京高等商業学校(現一橋大学)在学中に鈴木家の婿養子となる。1906年に同校専攻部を卒業。1917年に家督相続し第6代鈴木與平の名を継ぐ。1919年から静岡県会議員となり、清水港の修築や日本軽金属等の誘致を実現。日本郵船や富士製茶での勤務を経て、家業の港湾運送業・鈴木與平商店を拡大し、多角経営化に成功。1936年に株式会社鈴与商店(現鈴与)を設立したほか、清水商工会議所、清水木材倉庫、駿遠塩業、清水運送、鈴与機械製作所、清水精機等を設立』とあります。

 

鈴与の創業者・六代目鈴木與平は、日本郵船の勤務歴があり、鈴与の会社自体が日本郵船と深く関係していることが窺えます。また、現在の一橋大学在学中に鈴木家の婿養子になったとありますが、一橋大学(旧商法講習所)を設立したのは、渋沢栄一(1840-1931)です。時代的にも合致するので、六代目鈴木與平は渋沢栄一との現実的な繋がりを持っていたとも推測されます。六代目鈴木與平の御魂が上がるよう意図して光を降ろすと「トカゲ」と伝えられました。

 

鈴与の代表取締役会長は、八代目鈴木与平(鈴木通弘)です。《HMV&BOOKS online》によると鈴木与平(8代目)のプロフィールは『株式会社フジドリームエアラインズ代表取締役会長。1941(昭和16)88日、静岡県生まれ。1965年、慶應義塾大学経済学部卒業後、1967年、東京大学経済学部卒業。日本郵船株式会社を経て鈴与株式会社に入社し、197711月に同社社長、201511月に同社会長に就任。20086月、株式会社フジドリームエアラインズ社長に就き、20144月より現職』と記されています。

 

鈴与の代表取締役社長は、鈴木健一郎です。《閨閥学》によると、鈴木健一郎は鈴木与平(8代目)の長男です。《日刊工業新聞 電子版》によると『【鈴与】鈴木健一郎氏00(12)早大社卒、同年日本郵船入社。鈴与非常勤取締役を兼務。10年鈴与常務、13年専務。静岡県出身、40歳』と経歴が記載されています。鈴与の現会長・社長とも日本郵船に勤務しており、鈴与の歴代トップになる創業家の鈴木家の人材は日本郵船に勤めることが定石のようです。

 

鈴与の会長・八代目鈴木与平、社長・鈴木健一郎に闇の解除・統合を意図して光を降ろすと「日本DS」「坊ちゃん。まだ悪に染まってない」と伝えられました。日本郵船が絡む三菱グループと同様に、鈴与も日本DSという松利権ネットワークの役割を担っていると捉えています。松利権ネットワークの役割を担う名家の場合、家督相続する長子がいないときは、養子を受入れることをします。鈴与の鈴木家も同じです。

 

閨閥学によると、四代目鈴木与平は長子がおらず、山梨啓次郎(五代目鈴木与平)を養子にとっています。また、山梨啓次郎(五代目鈴木与平)も長子がおらず、山崎通太郎(六代目鈴木与平)の養子をとっています。支配層の血縁ネットワークを補完するために、バックアップの養子という手法を用いていることが分かります。現会長の八代目鈴木与平の長女がキッコーマンの茂木家に嫁いでいることも興味深いです。

 

茂木一族と髙梨一族を中心に設立された野田醤油を前身とするキッコーマン》にありますが、醬油業界NO1のキッコーマンの茂木家は松利権網の役割を担っています。戦国時代の大名家と同じく、娘を嫁がせて松利権網を拡大し強固にしているのです。《ダイヤモンド・オンライン》には「静岡の超名門・鈴与、航空事業の大出血が招くグループ崩壊危機(2020/9/3)」の記事が掲載されています。鈴与の松利権網という闇の役割が終焉を迎えているように感じます。(つづく)