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2011年3月11日に起きた東日本大震災(311)から約8年半が経ちます。311の教訓の1つに、福島第一原発事故があります。「原発とは何か」を日本の人々が知る機会となりました。

 

原子力発電所は、一度、重大事故を起こすと取り返しがつかないことを多くの人々は、学びました。福島県の被災地の人々は、放射能に汚染された故郷を追われることになりました。

 

現実的には、命に関わる健康被害を受けている人々が増加しているのに、真実が隠されて来ました。「原発ムラ」と呼ばれる、お金を求めるエゴの闇の集団に由来しています。

 

「原発ムラ」は、政府、電力会社、メディア、大学など、何もしないでもお金が入るという既得権益者のネットワーク。福島第一原発は、メルトダウン(炉心溶融)を起こしていました。

 

何故、メルトダウンが起きたかについて、「国会」「政府」「民間」「東電」の4つの調査委員会で検証が行われて来ました。いずれも、津波によって電源喪失したからというものでした。

 

「津波で電源を喪失し、冷却機能を失ってメルトダウンが起こり、重大事故が発生した」という結果です。しかし、元東電社員、木村俊雄さん(55歳)が新事実を突き止めたのです。


「原発のメルトダウンは津波でなく、その前の地震によって引き起こされた」と『文藝春秋』9月号で告発しました。木村さんは、12年間も福島第一原発の炉心の設計・管理業務を担ってきた人。

 

東電は、炉心データを事実上隠蔽していました。木村さんは「炉心流量(炉心内の水の流れ)」に関するデータの開示を求め、入手し、長い時間を掛けて解析して来たといいます。

 

「津波が来る前から、福島第一原発は危機的状況に陥っていた」。メルトダインの原因は、「津波」ではなく「地震」そのものだったのです。7基の原発が稼働中の現在、このことは重大な意味をもちます。

 

「津波が原因」なら「津波対策を施せば、安全に再稼働できる」という理論は通らないのです。地震が身近な日本にとって原発は、根本から安全性の基準を見直さなければなりません。

 

もう原発は何よりも低コストのエネルギーとは言えません。原発の闇に光が射しこんでいます。原発の稼働を止めるためには、多くの人たちが原発の真実を知ることが重要です。