昨日の午前中、パソコンに向かってメールを書いていると、どこからともなく芳しい香りがしました。すぐに「白檀(びゃくだん)の香り」と分かりました。「どうして白檀の香りなんだろう」と不思議に思いながらネットで調べました。
白檀の原産地はインドでした。「裏インド」だと感じました。白檀は、ビャクダン科の半寄生の熱帯性常緑樹で、爽やかな甘い芳香が特徴です。栽培もされており、紀元前5世紀頃には、既に高貴な香木として使われていました。
白檀は、香木としてそのまま用いられるだけでなく、蒸留して取られる白檀油(サンダルウッド・オイル)の主成分サンタロールには、殺菌作用、利尿作用の薬効成分があると言われ、薬用にも広く利用されます。
熱を加えなくても十分に芳香を放つため、置物である仏像、数珠等の仏具をはじめとして、日本では扇子の骨に使ってあおぐことで香りを発散させたり、匂い袋の香料の一つに利用されており、線香の原料の中では最も一般的です。
インドでは、古くからサンスクリットでチャンダナと呼ばれ、仏典「観仏三昧海経(かんぶつざんまいかいきょう)」では、牛頭山(ごずさん)に生える牛頭栴檀(ごずせんだん:ゴーシールシャ・チャンダナ)として有名でした。
「裏インド」とは、肉体を持つ故に経験する痛みや苦しみの闇を意味します。裏インドの原点は、インドの女神・カーリーを象徴とする「生贄(いけにえ)」です。インドの牛頭山は牛頭天王に繋がり、やはり「生贄」を示唆しています。
牛頭山は、南インドにあり、西ガーツ山脈のマラヤ山(摩羅耶山)です。裏インドの闇の解除・統合のワークが必要と感じて、牛頭山に光を降ろすと「いいです。白檀は松摂取の際の臭い消し」と伴侶が伝えて来ました。
松果体摂取の際の悪臭を消すため白檀の香りでした。ニオイの消臭方法は、マスキング法、吸着法、酸化法がありますが、白檀の場合は、マスキング法にあたります。強い香りで悪臭を覆い込んでカモフラージュする方法です。
現在も寺院などで線香を用いるのは、松果体摂取の名残だと感じます。《香りの西洋史のはなし》によると、古代エジプトでは、ミイラを作るのに、白檀、肉桂(にっき)、没薬(もつやく)などの香料が防腐剤として用いられたといいます。
白檀は、マスキングの消臭の他に、遺体の防腐剤としての効用もあったようです。悪臭は闇のエネルギーの現れです。松果体摂取は、絶対に秘密にしなければならないものでした。闇を隠すために芳香剤や香料が生まれたとも感じます。