最近のニュースで伝えられる事件・事故や問題には、不可解な点があったり、理不尽なものが多く出て来ていると感じます。その1つが、今年3月6日に、名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)で亡くなったしリランカ人の女性ラトナヤケ・リャナゲ・ウィシュマ・サンダマリ(ウィシュマ)さんの事件があります。死亡したウィシュマさんが適切な医療処置を受けていなかった疑いが持たれています。
日本各地の入管施設では収容者の死亡例も相次いでおり、2010年以降で14人に上るといいます。名古屋入管を含めた入管施設の闇が隠されるブラックボックスになっていると感じます。今回、スリランカ人女性のウィシュマさんの名古屋入管での死亡問題について調査やワークを含め真実を追求していくことにしました。2021年4月7日配信の東京新聞TOKYO WEBには、ウィシュマさんの支援者の声が綴られています。
「SOS聞き入れられず…名古屋入管で亡くなった33歳スリランカ人女性 「助けてあげたかった」支援者の無念」と題して、「次第に体調が悪化。消化器官の調子が悪いのか「食べても吐いてしまう」といい、面会時も嘔吐おうとに備えてバケツを抱え、車いすで現れるように。「早く出たい」と願いをつづった手紙が残る」と記されています。
「先月3日の面会時、ウィシュマさんは車いすから体を起こせないほどに衰弱していた。「素人目にも脱水症状で命の危険が分かった」。帰り際に絞り出した「ここから連れ出して」という訴えが、最後となった」とあります。入管施設というものが、非人間的で、非常に残酷な収容施設である姿が目に浮かびます。来日したウィシュマさんの遺族が上川法務大臣と面会しています。
その際、ウィシュマさんが亡くなった理由についての説明や施設内での様子を映した映像の開示を求めました。上川陽子法相は「死亡の経緯や対応状況などの事実関係を速やかに調査する」としています。名古屋市の支援団体「START」によると、ウィシュマさんは2017年に来日しました。母国からの仕送りが途絶えて学費を払えず千葉県内の日本語学校を退学し、在留許可を取り消されました。
その後、不法残留が発覚し、昨年8月から名古屋入管に収容されていたのです。また、2021年5月20日配信の東洋経済ONLINEの『「スリランカ人死亡」で再び露呈した入管の非道』には、大手メディアが報道しない重要な情報が書かれていました。「ウィシュマさん(33)は沼津市の交番に駆け込み、パートナーによるドメスティック・バイオレンス(DV)から逃げてきたと訴えた。
誰がどう見ても被害者である彼女だが、ビザが切れていたことを理由に、警察は彼女をまずは犯罪者として扱った。警察はすぐに彼女の身柄を拘束し、名古屋出入国在留管理局に照会。その後、ウィシュマさんは名古屋入管に収容されることになる」「ウィシュマさん虐待していた同じく非正規滞在者の元恋人の男性は、確かに逮捕された。
この男性はその後、日本語で書いた圧力をかける手紙をウィシュマさんに送ったことが明らかになっている。この手紙は勾留されていた警察署の封筒を使って、警察署から名古屋入管宛てに送られた。複数のジャーナリストが、ウィシュマさんの家族に対して、元恋人は仮放免を得たと伝えている」と記載されています。ウィシュマさんがDVを受けていたパートナーは、警察と通じていたと感じます。
また、ウィシュマさんが何か表に出せない真実を知っていた可能性があると見ています。在留外国人と警察、入管(外務省)などの日本政府との裏の繋がりが暗示されます。東京福祉大学の学長・中島恒雄が関わる留学生ビジネスと大量の留学生不明問題についての記事の《中国が絡む裏世界の闇が浮上する東京福祉大の留学生不明問題》に関係していると思います。
日本の権力者が外国人留学生を金づるにしている闇の構図が浮かびます。金に窮した留学生や在留外国人は反社、反グレなど裏世界の安価な労働力として使役され、裏世界に人材を供給することにもつながります。金の亡者たちが構築した地下経済の仕組に繋がると推察します。今回の問題を通じて、日本の底に隠された闇に光が入る機会になるかもしれません。(つづく)