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「紀州のドン・ファン死亡事件」は、和歌山県田辺市で2018524日、「紀州のドン・ファン」こと、資産家の野崎幸助氏(77)が急性覚せい剤中毒で死亡した事件です。《紀州のドン・ファン死亡事件が暗示する紀州田辺の地に潜む隠された闇》のシリーズ記事でも取上げました。捜査が難航していた紀州のドン・ファン死亡事件は、428日、元妻の須藤早貴容疑者(25)が逮捕されました。

 

525日、NEWSポストセブンの記事「紀州のドン・ファンを刺した元暴力団幹部が自民党支部代表になっていた」が目に留まりました。『和歌山で今、全く趣の異なる2つの事件に、奇妙な接点が生まれている。そしてそのことが、「政治と暴力団」という問題に波及しようとしている。ひとつは新型コロナ対策の持続化給付金100万円を騙し取ったとする容疑で、今年2月、和歌山市でリフォーム業を営むA氏が和歌山県警に逮捕された事件だ。

 

〈警察は、男が山口組系暴力団とつながりがあるとみていて、不正に得た金の一部が暴力団の資金源になっていた疑いもあるとみて、調べを進めることにしています〉(27日付NHKニュース)。給付金不正受給は全国で多発しているため、この事件自体はさして耳目を集めることはなかったが、事情が変わったのは4月。詐欺罪で起訴されたA氏が、和歌山県選挙管理委員会に自民党支部として届けられている

 

政治団体「自由民主党自由同和会和歌山県支部」の代表者だったことが判明したのだ。逮捕に伴い同団体の代表を辞任したA氏に代わり、314日付で代表に就任したと「和歌山県報」(57日付)に記載されたB氏という人物も、過去に強盗致傷の罪で逮捕されていたのだ。その強盗致傷事件の被害者が、元妻の逮捕で注目を集めている紀州のドン・ファンこと野崎幸助氏だった』と記されています。

 

「紀州のドン・ファン死亡事件」の裏の情報が出てきたと思いました。今回、このNEWSポストセブンの記事を基に調査とワークを行いました。《紀州の ドンファンと 自由同和会 和歌山会長の 因縁を直撃!》と自由民主党自由同和会和歌山県支部の収支報告書(平成28年度分/令和1年度分)からA氏とB氏は、2019年に死去した谷口清次氏と北橋雅也被告と分かりました。

 

陸と海の松取り部隊であった武蔵坊弁慶と熊野水軍》にありますが、紀州田辺の地は、熊野古道や熊野水軍の拠点で有名であり、古くから松取り(松果体収穫)の場所でした。武蔵坊弁慶に代表される陸の松取り部隊のサンカ(山伏・僧兵)や海の松取り部隊の熊野水軍が根付いてきた土地なのです。松取りは松利権であり、金の闇となります。現在の松の現場は、裏世界の反社・同和が担っています。

 

昔から松利権を有する権力者が反社を抱える闇の構図になっているのです。それから見るとNEWSポストセブンの記事にある「政治と暴力団」の問題に行き着くことは、ごく自然の流れです。政治団体の「自由民主党自由同和会」は、名前の通り、自民党(自由民主党)と同和団体を繋げている組織だと感じました。自由同和会とは、自民党と連帯している保守系の同和団体です。

 

ウィキペディアには、『同和団体としては、部落解放同盟や全国地域人権運動総連合と並ぶ三つの政府交渉団体の一つ。中央本部を東京都千代田区平河町2丁目3番地2号に置く。1985年、暴力を背景とした利権漁りなど不祥事の相次ぐ全日本同和会(略称、同和会)から四国四県の県連や岐阜県などの県連組織が除名あるいは脱退によって自立組織となった。

 

1986720日にこれらが結束し、京都府八幡市文化センターに十都府県から約2000人が集合し、全国自由同和会を結成。「エセ同和」と「階級闘争」の排除を掲げた。1986年には、静岡県連も脱退して独立し、全自同に参加。同年から、同和会に替わって地域改善対策協議会の対応団体に指定され、保守系の全国的同和団体として政府から公認されるに至った。

 

19875月の段階では、登録員約4万人、13府県に支部を持っていたが、その後勢力を拡張し、現在では23都府県連に会員数98000人を数えると公称している』とありました。自由同和会中央本部の公式サイトを見ると、12紋菊の中央に「和」があるロゴが記されています。皇室の紋章である16紋菊などの菊花紋章は、「松」の象徴であり、松利権の支配を意味していると感じています。(つづく)